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司馬遼太郎の「街道をゆく 奈良散歩」によると奈良県というところは「末は博士か大臣か」と言われた立身出世主義罷り通る戦前にあって、一人の大臣も大将も出していない(僅かに少将が一人だけいたらしい)穏やかな県だそうである。
そんな古都奈良にあって新春を飾る激しい行事がある。
若草山の山焼きである。
若草山は東大寺や春日大社の裏にすわる標高342mの低山で、峰が三重になっていることから三笠山とも言われている。若草山の山焼きの発祥には諸説があり、東大寺と興福寺の領地争いに端を発していると言われているが定かではないようだ。
山焼きは成人の日の前日に行われることになっていて今年は1月11日であった。
山焼き見物の絶好ポイントはもちろん奈良公園が至近距離なのだが、大池付近から見える風景などは薬師寺の五重塔が炎を背景に浮き上がり一際美しいようだ。また、平城京跡や矢田丘陵、遠く生駒山山頂からも臨むことができるそうである。
わが編集部は奈良在住の中山スポーツ部長の案内で昨年そごう跡にオープンしたイトーヨーカドー屋上で見物することにした。
イトーヨーカドー側もここが山焼きのビューポイントであることは心得ているようで屋上では携帯カイロを無料配布してくれていた。
午後5時50分、山焼きの点火を告げる花火が華やかに打ちあがる。中々鮮やかなもので冬の花火というものも空気がすんでいるせいかそれはそれで美しい。
午後6時、点火開始とともに火は一気に山頂を駆け上がってゆく。豪快である。来年は混雑を覚悟で至近距離で見てみようと思わせる迫力だった。
(2004.1.12)
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| 点火です。 | 火がだんだん広がる〜遠過ぎかな? | 撮影が下手ですみません(byむーぽん) |